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『ヨブへの答え』から
『無意識からのメッセージを理解することは、
意識の務めである。意識が務めを果たさなくても、
個性化過程は進行する。
ただしわれわれは個性化過程の犠牲となって、
避けられない目的地へ運命によってひきずられてゆくことになるだろう。』

ユングの書いた本は、なかなか内容が難しいです。
それでもなにか惹き付けられて、何度も読みたくなります。
『ヨブへの答え』(C.G.ユング著、野村美紀子訳、ヨルダン社)も
そのような一冊です。

さて、自分の内面でなにが起こっているのかを意識するしないに関わらず、
個性化の過程は進行していきます。

個性化の過程とは、意識と無意識が統合されていき、
新しい意識の状態が生まれることです。

通常、意識は私たちの思考や感情、
そして経験してきたこと強く結びついています。

私は、こう考える。
私は、こう感じる。
私は、こういう経験をしてきた。

そのとき、考え、思い、そして経験をしているのは、
私だと思っています。

もう少し言うと、
考えている、感じている、そして経験をしている「主体」を
私だと思っているのです。

しかしながら、それだけがあなたの全てではなく、
むしろ、あなたという意識はその限定された枠組みに閉じ込められているのです。
この枠組みがエゴ、あるいは自我です。
本当のあなたは、もっとずっと大きな広がりを持っているのです。

それを見いだしていくことを、個性化の過程といいます。
それは、いままで無意識だったこと(もっとずっと大きな広がりを持っているわたし)を、意識していくことなのです。

頭でこのことを理解することではありません。
意識そのものが変容することにより、自らのものとしていくのです。

それは、意識的にやるべきことなのでしょうが、
そのようなことに全く無意識であったとしても、
いのちのもつ強力な流れは、すべてを個性化の過程へと向かわせます。

ただそのような場合、多くは苦しみを伴うものとなるのです。

アフガンでは今でも、毎日100人の方が亡くなっているそうです。
世界には、内戦の絶えないところも多くあります。
鬱で悩む方も多く、日本の自殺者は3万人を超えています。

これら全てを、個性化の過程として見ることも出来ます。
苦しみがもはや絶えられないものになるとき、
ようやく意識のありようが変わり始めるのです。
いのちはそのような目的地に向かって、
全ての苦しみを整えているかのように思えます。

もし、私たちが意識的に個性化の過程を歩むことが出来るのであれば、
生まれてくる状況はずいぶんと違ったものになるでしょう。
仮に状況がそれほど変わらないとしても、
あなたの意識とエネルギーの状態には、天国と地獄の差が生じます。

『無意識に経過する自然な個性化過程と意識的に行なわれる個性化過程のちがいは
大変なものである。
前者では意識が一切介入しないので、
終わりも初めも等しく暗黒のうちにある。
だが後者では闇であったものが多く光りに到り、
人格がくまなく照らし出されると同時に、
意識が必然的に広がりと知識を獲得する。』

エックハルトは「苦しみは人の成長に必要か」との質問に、
「それがもはや必要なくなるまでは必要だ。」と答えました。

        ◇ ◇ ◇

『こんにち人間の運命は、
道徳的にいっそう高い段階すなわちいっそう高い意識水準へよじ上ることによって、
墮天使からこっそり渡された、
人間には過ぎた能力を使いこなせるようになるかどうかの一点にかかっている。』

墮天使からこっそり渡された能力とは、
思考する力です。マインドの働きです。科学と技術です。
残念ながら、私たちはマインドを使っているのではなく、
マインドに使われているのです。

「そんな考えこまなくても、
もっと気楽にいけばいいのよって言われるけれど、
どうしても考えてしまうのよね。
気楽に生きれる人がうらやましいわ。」

そのとき、あなたは考えているのではなく、
考えさせられてるのです。
それは、言うならば中毒症状のように、
考えることをとめられない状態です。

しかしながらよく考えてみるに、
皆このような状態に陥っているのです。
それは、あなただけではないのです。

「そんなに考えこまなくても、もっと気楽にいけばいい」
とアドバイスをしてくれる人も、
自分が全く同じ罠にはまり込んでいることに気付いていないだけです。
でなければ、このような役に立たないアドバイスでよしとするわけはないからです。

        ◇ ◇ ◇

『こういうことを考えそうにない人びとでさえもこんにちはもはや、
人間の心理になにかが起こらねばならないという洞察に対して
目をつぶることはできない。
残念ながら「ねばならない」という語は、
なすべきことを知らない、
目標へ導く道がわからないということを暴露している。』

このままではダメだ、何かが変わらなければいけない、
と感じている方は多いでしょう。
しかしながら、それではどうすればいいのかということについては、
よくわからないのではないでしょうか。

それが分からないから、
例えば教育基本法を改正することや、
憲法を改正することを
第1としているように思えます。

しかしながら、本当に大切なことは、
一人一人が意識的に個性化の過程を歩むことなのです。
このようなことは、どこでも教えていないことです。
それは、まだ私たちが「無意識」であるからに他なりません。
by yoji_iwata | 2006-09-21 18:15
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